発酵のエキスパートが生み出す、自家製天然酵母、北海道産等国産小麦、無添加の自然素材で造る玄人好みの極上パン【どんぐりパン工房】(埼玉県・北本市)


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どんぐりパン工房のパンとの最初の出会いは、GINZA-SIXでのイベント会場。
埼玉県小川町下里ゆうき産の「埼玉県産プレミアム全粒粉61SIXTY-ONE」を使ったパン”自家製酵母有機麦味噌と有機全粒粉のパン”との対面であった。

麦味噌=大豆に麦麹を加え熟成したものである。だから小麦×麦麹のほんのりと、甘い、日本酒…甘酒のような香りとしっとりとした内相が特徴的である。日を追う毎にパンが熟成。パンが「発酵食品」であることを改めて実感する。トーストすると味噌の香りが広がっていく。

今まで食べたことがない極上のパンに感動した。いったいどのような人がこのパンを造っているのだろう?
他にどのようなパンを手掛けているのだろう?
と自然に実店舗やキッチンカー販売に足を運ぶようになった。

埼玉県北本市にあるどんぐりパン工房は、週2回だけオープンする。

毎週(月)10:05-11:45は、北本駅前西口広場でのキッチンカー販売である。

毎週(土)9:00-13:00は、北本市石戸の店舗販売となる。この短い営業時間内に売り切れも踏まえて、いつもオープン開始直後を狙い、急ぐ。

北海道産、埼玉県産等の国産小麦、農薬や化学肥料不使用の野菜など自然の素材、そして、多種の自家製天然酵母(レーズン酵母、有機味噌酵母等)を使用した、美味しさを最大限に追求したパン。このパンを生み出す吉丸貴晃シェフは、以前パンメーカーで10年間、パンの開発を担当。大学農学部で発酵や微生物を学ばれている。在職中から自家培養発酵種の培養に没頭され、その後独立。家族経営での個人店をオープンされた。

良い顔をしているパンの裏面表示、原材料名を拝見し、驚愕する。殆どのパンに/(スラッシュ)がないのである…ということは、添加物は殆ど含んでいないということである。材料も喜界島粗糖、シママース、有機玄米酢…と一切の妥協がない。

◆自家製酵母どんぐりパン(くるみ&レーズン)どんぐり粉を発酵させた種(レーズン種・どんぐり粉・有機パン酵母)を使用し、くるみ、ひまわりの種、レーズンを練り込み焼き上げたパン。
スライスしてトースト。オリーブ油をかけると尚一層おいしい。

◆自家製酵母ニューヨークスティック全粒粉を含む北海道産小麦。生地にはふんだんに木の実(アーモンド、クルミ、ピーカンナッツ、マカダミアナッツ)とドライフルーツ。ずっしりとした固いパン。薄くスライスすると口の中で、ナッツとフルーツが弾ける。唸る美味しさ。

◆自家製酵母ショコラスティック一見、チョコレートサラミのような風貌。ラム酒に漬け込んだ有機レーズン、オレンジピール、クランベリー、いちじくと、チョコレート、ココアを北海道産小麦、レーズン種で焼成。パンナイフを片手にワインと一緒に。ご褒美おやつにも。

◆自家製酵母無肥料自然栽培黒米カンパーニュ熊本県産の無肥料自然栽培の黒米に、酵母はレーズン酵母を使用。砂糖は喜界島粗糖。生地にはほのかな甘みがあり、しっとり。黒米の粒々が香ばしい。

◆自家製酵母宮古島産黒糖と有機バナナレーズン酵母で長時間発酵。バナナを練り込んだ重みがあり、もっちりとした仕上がり。今まで食べたバナナブレッドで最も野趣深い味わい。有機玄米酢が素材に含まれる。

◆自家製酵母マカダミアナッツと生胡椒生の黒胡椒×マカダミアナッツという黄金の組み合わせを全粒粉入りの北海道産小麦と天然麹菌を使用した玄米麹の酒種と有機レーズン種の酵母でこんがりと焼成。絶妙な組み合わせに悶絶。

◆自家製酵母全粒粉ベーグル石臼全粒粉をレーズン種酵母で練り込んだ香り高いベーグル。適度な弾力。噛む度に旨味が広がる。

生き物である天然酵母は、発酵・熟成~焼成まで、付きっきりで目が離せない。厳選された素材で、一つひとつが手仕事のパンから想像すると、週2回の販売であることは納得がいく。

吉丸シェフはおそらく、ずっと酵母のことを考え続けていらっしゃるのだろう。

日本の四季が生み出す自然の恵みを活かした妥協のないパン造り。
手間暇かけた真の美味しさを追求したパンは、まさに玄人好みのパンである。また、材料費高騰の昨今、信じられない程お財布に優しい値段設定にも驚く。

“本当は秘密にしたいけど、美味しさを知って欲しい”

パンが大好きな人には是非とも足を運んで欲しい、お薦めのパン屋さんです。

SHOP INFORMATION
【店名】どんぐりパン工房(ドングリパンコウボウ)
【住所】埼玉県北本市石戸5-122
【電話番号】048-591-8434
【営業日・営業時間】
*店舗販売(北本市石戸) 毎週(土)9:00~13:00
*キッチンカー販売(北本駅西口広場) 毎週(月)10:05~11:45

※写真の商品の種類、価格は、2024年1月現在の情報となります。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗もしくはSNSなどでご確認ください。


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この記事を書いた人

小島樹子

小島樹子 さん

365日毎日パン。パンの沼に棲息。パンのためならどこまでも。手捏ねでのパン作りとパン旅で日々の主食であるパンを調達。パンを通して食と健康を考える。 JPCAパンコーディネーター、パンシェルジュマスター(1級)取得。ワンランク上のパン教室銀のスプーンで、パンと料理を学ぶ。新麦コレクション賛助会員