オーストリア パンジャーニー③ ウィーン郊外 人々の暮らしを彩る街のベーカリー【Backerei Era(ベッカライエラ) 】(オーストリア・ウィーン)


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オーストリアの首都ウィーン。
ハプスブルグ帝国の都が置かれ、栄華を極めた街。
豊かな文化が育まれてきたこの地。旧市街とその一帯は、歴史的な建造物が並ぶ街そのものが世界遺産。
360度どこを見ても世界遺産に囲まれるという体験は100本の映画を鑑賞するよりも衝撃が走る。感動がじわじわと押し寄せる。市街から約4㎞。ウィーン郊外ファヴォリーテンのホテル周辺を朝散歩。オーストリア滞在最終日の午前7時30分。
日本に帰る最終日の朝は、市井の人々が暮らす、街のベーカリーを探して闊歩する。
キーンと冷えた空気、朝の匂い、動き出す街。
ウィーンの交通網赤いトラムが行き交う。
子どもの声が聴こえる。小学校…手を繋いだ親子が次々と門をくぐっていく。朝の登校風景。小学校と目と鼻の先、クヴェレン通りで見つけたパン屋さん『Backerei Era』扉を開けるとかぐわしい焼きたての小麦の香りがする。BROT(パン)、CROISSANT(クロワッサン)、KUGEN(ケーキ)、GEBACK(焼き菓子)の看板。

名物のBUREK(ボレク)が数種類。オーストリアお馴染みのカイザーゼンメル、ブレッツェル等の食事パン。上段にはペストリー。奥の棚にはカンパーニュ等全粒粉の巨大パンが並ぶ。1/4にカットした名物の巨大BUREK(ボレク)をイートインで朝食として召し上がる人を横目に、その大きさに躊躇してしまった(判断を誤った。あゝ悔やまれる…)トルコ発祥のパイに似た野菜や肉類、チーズを具材として挟みオーブンで焼いた料理である。登校の道すがら昼食用のパンを買い求める親子の列に並ぶ。

【購入したパン】

■シミット
トルコ発祥のパン。
表面はごまで覆われており、クラストはカリっと、クラムはむっちりとした食感。噛めば噛むほどごまのぷちぷち感と香ばしさ。ほのかな塩味を感じる。

■へルンヒュン(キフリ)
オーストリア発祥で、ヨーロッパの伝統的なロールパン。
「三日月」「捩じり」を意味する。牛乳とバターの風味があるふんわりしたクラム。両端は固さがあるクラスト。

■チョコレート入パン ※名前不明
菓子パン生地に近い味。ふわふわのクラムの底にはチョコレートがたっぷり。総じて巨大なパンが並ぶ中、手の平サイズの小ぶりパン。

7カ国に囲まれたオーストリアはバラエティに富んだパンがある。移民が多いことからも中近東のパンも楽しめる。

ウィーン市民の暮らしを支える、皆が気軽に立ち寄れる街のベーカリー。人々の生活の息吹を感じ、普段の暮らしが垣間見られるパン屋さん。

帰国後も、あのBUREKを時折思い出す。「あゝ、食べておくんだった…..」と。

SHOP INFORMATION
【店名】Backerei Era(ベッカライエラ)
【住所】QuellenstraBe 187,1100 Wien,Austria
【電話】+436641562702
【営業時間】月~土.6:00-20:00 ・日7:00-20:00  
【定休日】なし

※写真の商品の種類、価格は、2023年11月現在の情報となります。
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗もしくはSNSなどでご確認ください。


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Backerei Era(ベッカライエラ) / オーストリア
QuellenstraBe 187,1100 Wien,Austria
電話番
+436641562702
営業日
【営業時間】月~土.6:00-20:00 .日7:00-20:00
【定休日】なし
HP
https://era-bakery.eatbu.com/?lang=en

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この記事を書いた人

小島樹子

小島樹子 さん

365日毎日パン。パンの沼に棲息。パンのためならどこまでも。手捏ねでのパン作りとパン旅で日々の主食であるパンを調達。パンを通して食と健康を考える。 JPCAパンコーディネーター、パンシェルジュマスター(1級)取得。ワンランク上のパン教室銀のスプーンで、パンと料理を学ぶ。新麦コレクション賛助会員