阿佐ヶ谷の街に地元密着型の新たな名店が誕生!”和”のパンが織り成す癒しと安らぎの食卓【海響(あおと)ベーカリー】(東京都・杉並区)


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パン好きライターのもちづき千代子です。

先日、阿佐ヶ谷までお気に入りのベーグルを買いに行ったところ「南阿佐ヶ谷に新しいパン屋さんができたそうですよ!」とお店のスタッフさんに耳寄りな情報をいただきました。
ネットで何でも調べられる時代ではありますが、こうした直の口コミほど信用できるものはありませんね……。

そんな経緯でさっそく取材を申し込ませていただいたのが、2023年7月13日に阿佐ヶ谷駅から徒歩10分の南阿佐ヶ谷エリアにオープンした『海響(あおと)ベーカリー』。

こちらは”和”をコンセプトとしたパン屋さん。
パン屋さんとしてはちょっと珍しいこの店名は、オーナーさんが海に潜る時に感じる「何かに包まれるかのように心を落ち着かせてくれる音」から来ているのだとか。
「海響の商品を食べることで、日々の生活の安らぎとなり、前向きになってもらえるように」という思いが込められているのだそうです。

お店の外観は、まさに和テイスト!波をイメージしたかのような水色のコンセプトカラーも素敵です。
ほっこりした温かみがあって、阿佐ヶ谷の街にふんわり自然に溶け込んでいる感じがしました。
撮影している間にもフラリと立ち寄るお客さんたちが後を絶たず、もうすでに地元から愛されるお店となっている様子です。こじんまりとした店内には、美味しそうなパンがずらり。
食パンに惣菜パン、甘い系のパンなど、どこかほっこりしたフォルムにホッコリ心が和みます。

ただ、この日は翌日から台風上陸予報が出ていたため、かなり早い段階でパンが売れていってしまっていた模様。
「いつもこの時間は、もっとたくさんパンがあんですけど……」と、オーナーさんは申し訳なさそうでしたが、いやいや。並んでいるパンのお顔を一つひとつ見ていけば、どれだけ誠実に造られているのかが伝わってきますよ。

あと、個人的に驚いたのはパンの値段がかなりリーズナブルだったこと。
確実に美味しいであろう魅力的なパンたちが、この値段で買えちゃうの?ってビックリしました。
マジこれ、古き良き時代の町のパン屋さんの値段設定じゃないですか?!

また、通常サイズの食パンだけでなく、手のひらサイズのミニ食パンがあったのも驚き。
このビジュアルの食パンって、地域密着型の庶民派パン屋さんではあんまり見かけないなーと思っていたので……。

失礼ながらオーナーさんにそのあたりを聞いてみたところ、「このエリアは一人暮らしのご年配の方も多いので、食パンを一斤で買ってしまうと食べきれない方も多いんですよ。なのでミニサイズの食パンは重宝されてるみたいです。バケットもそのあたりを考えて、少し小ぶりなサイズになっています」と丁寧にお応えいただきました。

常に食べる人のことを考えて造られている、滋味深い優しさを孕んだ「海響(あおと)ベーカリー」のパンたち。
今回私がご紹介するのはこちらの4種です。食パン生地の中に濃い目の味付けされたきんぴらがたっぷりと入った惣菜パン「きんぴら」。
きんぴらの歯ごたえに、モチっとムチっとした食パン生地のコントラストが堪らない!
こちら小さめサイズなので、小食の方でも飽きずに食べられるし、私のような大食漢であれば2個も3個もペロっといけちゃいそう(笑)。
同じ生地で造られたじゃがいも&マヨネーズの『おじゃが』と組み合わせて買っちゃうのも良い気がします。

こちらはオーナーさんにオススメしてもらった「黒糖カンパーニュ」。
麹の酵母とレーズンや季節の酵母が使われていて、香ばしい全粒粉のカンパーニュ生地と黒糖の優しい甘みが特徴とのことです。
黒糖と聞くと「食事に合うの?」と訝しんでしまいそうですが、これが驚くほど多様なアレンジにマッチしてくれました!
生ハム、クリームチーズ、スクランブルエッグなどなど。
オープンサンドにすると、本当に美味しい。
絶妙な甘みと塩味(えんみ)のバランスを黒糖が生み出してくれるのです。
想像以上に使い勝手の良いお食事パン。私も推します!!

こちらは「あんバターサンド」。
なんと、先ほども話題に挙げたミニ食パンにあんバターが挟まれている、ときめきを覚えざるを得ないビジュアルのサンドです。
このミニ食パン、もちもちする湯種というパン種を使っているそうで、本当に本当にあり得ないくらい「もちーーーーん!」って食感なんですよ。
これに豆味が濃い目のあんこと塩味強めのバターの組み合わせなんて、優勝以外は私が認めない!!
私が神様なら、毎日お供えにこれを頼みたい!!そんなレベルでのお気に入りの一品になってしまいました。リピ確定。

そしてそして……私の理性が吹き飛んだ最強のサンドがここに。
その名も「出汁巻き玉子」!
食パン生地を使ったコッペパンに自家製の出汁巻き玉子を挟んだ、史上最強の惣菜パンです。
正直な話。口に含んだ瞬間、私は泣きそうになりました。
なんて温かくて柔らかくて優しくて、どこか懐かしい味のする出汁巻き玉子なのだろう、と。
和食の達人が作ったかのように洗練されつつも、母が台所で巻いていた卵焼きの癒しが加わった、素晴らしいお味。
そしてこの玉子を出汁ごと受け止めてくれるコッペパンの懐の深さにも感動。サンドとして完成され過ぎていました。
素朴な見た目も相まって、愛される要素しかない逸品です。

今回は、阿佐ヶ谷の「海響ベーカリー」さんをご紹介しました。地元・阿佐ヶ谷で着実にファンが増えつつある、地域密着の愛され系パン屋さん。ぜひエリア外の方もその魅力を味わいに足を運んでくださいませ。

SHOP INFORMATION
【店名】海響ベーカリー
【住所】東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-10-9
【電話】070-1494-5684
【営業時間】9:00〜17:00(売り切れ次第終了)
【定休日】火・水

※写真の商品の種類、価格は、2023年10月現在の情報となります。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗もしくはSNSなどでご確認ください。


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この記事を書いた人

もちづき千代子

もちづき千代子 さん

パン好きなフリーライター。美味しいもの・美味しい酒に恋焦がれながら、美味しい人生を探索中。