洞爺湖の畔にある謎に包まれた石窯焼きのパン屋さん【ラムヤート】(北海道虻田郡)

2022年08月15日

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今回ご紹介するのは、洞爺湖の北側のほとりにある、「ラムヤート」さん。

店名の由来は「とうやむら」を逆から読んで名付けられたのだそう。

店先に看板はなく、一見すると蔦に囲われ謎に包まれたお店。

しかしながら、このお店を目当てにお客さんが次々と訪れます。

 

店内に整列するパンたちはどれも凛とした佇まい。

 

一歩お店に足を踏み入れたとたん、その雰囲気にこれは美味しいと直感しました。

 

酵母は自家製酵母2種類に、白神こだま酵母を合わせ、手づくりの石窯で焼かれています。

生地は手ごね、自然発酵でゆっくりと。

全粒粉と玄米粉は洞爺湖の農家さんの低農薬のものを使用。

そして塩は自然海塩、ドライフルーツやナッツは有機のものを使っています。

生地から具材に至るまで、力強さを感じるのはこの素材の良さが一因なのかもしれません。

 

 

今回は3種類のパンを購入しましたが、どれも自然の無骨さと滋味深さがありつつも愛情をかけてつくられた丁寧さも感じ、筆舌しがたい美味しさでした。

 

◆エジプト塩のパン

お店の看板商品。

ピラミッド型の特徴的な形をしており、女の子の可愛らしい焼印も目を惹きます。

エジプト塩のほかに練り込まれているものが変わることもあるようなのですが、この時はチーズと、クミン、アーモンド、ひまわりの種などが練り込まれていました。

口にすると、クミンの香りがふわっと鼻を抜け、その後を追うようにスパイスや小麦の様々な風味がやってきます。

その味わいはとても複雑で奥深く、力強く…

そして不思議と、ひと口味わうごとに味わいが変わります。

スパイスが弾けてふわっと薫ることもあれば、チーズのスモーキーな香りがしたり、アーモンドのコリコリした食感が主張したり…

食べ応えのあるみっちりと詰まった生地ですが、満腹感なんて気にせずに次々と手を伸ばしたくなる美味しさ。

すでにまた食べたくなってきました…!

 

 

◆雑穀パン

最近の新作パンとのこと。

全粒粉の生地に、白胡麻やひまわりの種がたっぷり。

最初はゴマの香ばしい香りが口いっぱいに広がり、白胡麻をメインにしたパンなのかな、と思いきや、咀嚼するごとに小麦の香りが強まり深みのある味わいに。

ジャムやチーズと合わせて食べようかと思っていましたが、なにかつけるのがもったいないくらい、素材の味が美味しい。

トーストしなおすと表面と内側の食感の差が際立ちますが、他のパンと比べると特にしっとり感があり、そのままでも美味しくいただけます。

シンプルで素材が抜群に良いからこそ味わい方が無限大なパンです。

 

 

◆イチジクとカシューナッツのパン

全粒粉が20%配合された、定番のパン。

イチジクとカシューナッツがごろごろと練り込まれており、こちらもずっしりと重さのあるパン。

むっちりした生地ながらも歯切れよく、弾力が小気味良いです。

噛めば噛むほど、小麦の香りから、全粒粉の深く渋みのある香りに変わっていきます。

この味の変化が楽しくて、いつまでも噛みしめていたくなってしまいます。

カシューナッツはほっくりした食感で、自然のまろやかな甘みがほんのりと。

そこに加わるイチジクのプチプチした食感と、ジューシーな甘み。

クリームチーズとの相性もばっちりでした。

 

 

洞爺湖のメインの観光地からはやや離れますが、このパン屋さんのためだけに訪れても後悔しない美味しさ。

ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。

 

 

SHOP INFORMATION
【店名】ラムヤート
【住所】北海道虻田郡洞爺湖町洞爺町128-10
【電話番号】0142-87-2250
【営業時間】10:00~16:00(カフェ L.O. 15:30)※4月〜12月の土日祝のみ営業
【定休日】月~金曜日および1~3月

※写真の商品の種類、価格は、2022年7月現在の情報となります。
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗またはInstagramにてご確認ください。


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この記事を書いた人

Kayo

Kayo さん

パン屋めぐりが毎週末の楽しみ。個人経営のぬくもりのあるお店とパンが大好きです。