【bi.blé/北海道・美瑛】(前編: ディナー)

2021年08月25日

0

今回ご紹介するのは、北海道の美瑛町にある「bi.blé」(ビブレ)さん。
小麦畑に囲まれた小学校跡地に、突然現れるモスグリーンのスタイリッシュな建物。最寄駅から車で10分程度の郊外にありながら、レストランはミシュランガイドにも掲載されたこともある人気店です。

こちらはオーベルジュでもあり、5組限定で宿泊することができます。もちろんパン屋さんに立ち寄るだけでもその雰囲気や穏やかな風景を味わうことができるのですが、宿泊するとまた違った特別な体験ができます。

今回はその噂を聞き、宿泊してディナーとモーニングを堪能しました。

==
小麦の産地として有名な美瑛。こちらのパンはその小麦をふんだんに使って焼かれています。
フランスから取り寄せた石窯で薪をくべて、丁寧にパンを焼き上げていきます。

ディナーの始まりはなんと、そのパン窯の前から。パン好きにはたまらない演出です。
窯の熱気を感じる室内にワクワクしながら足を踏み入れます。

まずいただくのは、焼き立てのプレッツェル。時間を見計らって、その場で窯から出す演出はまさにエンターテイメント。やけどに気をつけて、はふはふしながらいただきます。
お供にはシャンパーニュを。パン窯の前でワイングラス片手に熱々のプレッツェル。なんて贅沢なのでしょう…!プレッツェルといえばザクザクと硬いイメージですが、太い部分はもっちり、細い部分はカリッとしており食感の違いが楽しめます。その食感は焼き立てだからこそ感じられるもので、お店には並べることはできないのだそう。このひとときにしか味わえない儚さがさらに美味しさのスパイスになっているのかもしれません。窯やパンの説明をしていただきつつ、次はメインの牛テールの赤ワイン煮込みの仕上げを。

調理済みの煮込みの入ったル・クルーゼの蓋の周囲にパン生地を巻き付けていきます。こうすることで鍋を密閉しソースの蒸発を防ぐことができるそうです。


準備ができたら鍋を窯の中へ。窯の中は3mほどはありそうで、想像以上の奥行きにびっくり。
これだけの広さを薪の炎と熱で温め、温度調節しながらパンを焼くなんて…熟練の職人技に脱帽です。

そして美しい丘陵が目の前に広がるレストランへ移動し、改めてコースが始まります。

お料理は言うまでもなく美味しかったのですが、今回はパンを中心にご紹介しますね。

席に着いて一品目はガスパチョとオリーブのパン。もっちりとした高加水のパンに、ジューシーなオリーブがごろり。小さな一切れながらも感じられる小麦の味わいと独特の食感に、これからのパンへの期待が益々高まります。

次にいただいたのはじゃがいもパン。事前に見ていた口コミで絶賛されている方が多く、ディナーで一番楽しみにしていたパン。美瑛産の男爵芋を練り込んだセミハードなパンです。テーブルに運ばれた瞬間から小麦の香ばしい香りがあたりに広がり、ほっこりとした気持ちになります。布の袋に包まれた趣がまた、暖かみがあってすてきです。底はカリッとしているのですが、内側はふんわりもっちり。噛むほどに増す小麦の味わいと、時折顔を覗かせるじゃがいもの自然の甘みが絶妙です。美瑛の小麦だからこその香りと、美瑛のじゃがいもだからこその甘み。この土地の豊かな恵みを感じられるパンです。

その後、窯の前で見せていただいた牛テールの赤ワイン煮込みが登場。鍋に巻きつけたパンは膨らんでこんがり小麦色に。周囲のパンを切って、煮込みと一緒にいただきます。フランスパン生地を使われており、食感はフランスパンに近いのですが、通常よりも水分を含んでいるような印象。ソースの味染みもよく、お料理によく合います。

==

ディナーのパンはここまで。パンを中心としたエンターテイメント性の高い演出。素材の味わいを感じる絶品のパンとお料理。お腹も心も大満足の夢心地で眠りにつきました。

翌朝のモーニングは後編でお伝えします。

焼き立てのパンの数々に、これまたほっぺたの落ちる美味しさでした…!

SHOP INFORMATION
【店名】bi.blé
【住所】北海道上川郡美瑛町字北瑛第2 北瑛小麦の丘
【電話番号】0166-92-8100
【営業時間】10:00~18:00(売り切れ次第終了)、火曜休(祝祭日は営業)

※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗HPにてご確認ください。


この記事に関連するキーワード

パン屋さんのご紹介

bi.blé(ビブレ)
北海道上川郡美瑛町字北瑛第2 北瑛小麦の丘(旧北瑛小学校)
電話番
0166-92-8100  
営業日
夏期(4~10月)10:00~※売り切れ次第終了
ランチ 11:00〜14:30(LO)、ディナー 17:30〜19:30(LO)
【定休日】夏期:火曜日 ※11月〜3月は冬期休業
HP
http://bi-ble.jp/sp/boulangerie/
Facebook
https://www.facebook.com/restaurantbible

一覧へ

この記事を書いた人

Kayo

Kayo さん

パン屋めぐりが毎週末の楽しみ。個人経営のぬくもりのあるお店とパンが大好きです。