クルトンを衣にしたカレーパンの元祖!心地いい食感に病みつきになる「ブーランジュリー ラ・セゾン」


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小田急線新宿駅から各駅停車で2駅、「参宮橋」駅西口を出て左に進んで徒歩30秒。石段を数段降りたちょっと隠れ家っぽい位置にある「ブーランジュリー ラ・セゾン」さん。


店内にはバゲット、食パン、菓子パン、惣菜パン、ハード系食事パン、さらにはバナナケーキなどの焼き菓子も。

冷蔵ケースには10種類ほどサンドイッチが並び、お昼にサンドイッチとドリンクでイートインなさっている方もいらっしゃいました。
いろんな種類のパンを使われているのでサンドイッチで試して気に入ったパンを塊で買うのもいいかもしれませんね。
他にもカスタードプリン、マンゴープリン、アンチョビバターやメープルバターなども自家製だそうで目移りしちゃいます。

今日の一番の目的はこちらのカレーパン!
クルトンを衣にしたカレーパンを最近はテレビや他のお店でも見かけるようになりましたが、私がラ・セゾンさんのカレーパンに出会ったのは10年以上前のDEAN&DELUCAでした。
2007年頃から2013年頃まで、品川や吉祥寺のDEAN&DELUCAに卸していたそうなので、その圧倒的存在感に買ったり見覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
日本橋三越や恵比寿三越にも卸していたそうですが、現在は参宮橋の本店と初台店でしか買えないので、近所で買えなくなり涙したファンの方も多くいらっしゃると思います。

やわらかな日差しの射し込むイートイン席でカレーパンいただきます♪

◎揚げカレーパン
揚げてあるので衣のクルトンが驚くほどサクサクで軽やか。
食感にこだわりクルトンの大きさも試行錯誤されたそうで、その計算通り、口中の空間で反響した咀嚼音が耳に響いていく感じも心地いいのです。
以前の記憶以上にこの食感と音に魅了された私は、窓の外から見たら恍惚とした表情でこのカレーパンを食べていたに違いありません(笑)

フィリングは辛さが後から少しピリリと来る程度なのは、お子様でも食べられるようにとのこと。
爽やかなトマトの酸味、挽き肉、カルダモンの香りが鼻から抜ける。
油で揚げている分重くなりがちなところを、このわずかな酸味で後味の良いバランスを取られていて、さすがの美味しさに二度目の恋に落ちました!!

自宅でも食べようと持ち帰った分はトースターでリベイクするとサクサク感も復活しますし、余分な油も落ちるのでオススメです。
店頭の売れ具合を見ながら一日に何度も揚げているので、揚げたてに出会えたらぜひイートインしてほしいです。

 

◎甘栗パン
カレーパンと人気を二分する、オープン当初からの人気商品。
やわらかいミルクパンに天津甘栗を鹿子状にして練り込んであります。
断面を嗅ぐと甘いミルキーな香りに体も心もふんわり優しくなる。
口中の奥のほうからパン生地の甘さが口いっぱいに広がり、甘栗のほっくりした甘さがところどころ顔を出し、ちぎりながら半分一気に食べてしまいました。
お子さん絶対好きです!私も好きです!主人もペロリと完食でした!!

 

◎クリームパン
見てください!このコロンと丸くてぷっくりとしたフォルムを!
赤ちゃんがぎゅっと手を握りしめているような愛らしさ。
バニラビーンズ入り自家製カスタードなので、とろりなめらか。
しっかり焼いて香ばしい生地が甘いクリームと一体化してキャラメリゼしたような味わいが口の中に漂いとても美味しい。
好みはしっとり生地なのですが、これはパンとクリームのバランスがいいので次も買います!

 

◎バゲット・ラ・セゾン
粉はフランス産ムニエを使用。細身で約50㎝の長さ。低温長時間発酵。
クラストの香りがとても香ばしくコーンのような香りがします。クラストは薄いけれどもひきがある。クラムは別のお店のバゲットムニエ同様なぜか香りを感じません。この粉の特徴なのかな、不思議。
直径が細いのでクラムを食べるのではなく、パリリポリリと響く香ばしさと軽さを楽しむタイプですね。塩味は後からしっかり感じます。

他にもシンプルなバゲット、パスタに使われるデュラム粉を使ったバゲット、バタールが2種類もあるので、好みのタイプに出会えるラインナップです。

 

◎フルーツ・ブロート(左)
ライ麦70%のパンにオレンジピール、クルミ、レーズン。
カットしたそばからオレンジピールのシャキッと爽やかな香りがしてつい手が出ちゃいます。
ガチガチのハード系ではなく歯切れがいいです。
クラムはしっとり、噛みしめるとライ麦のいい香りが鼻腔からふっと抜けます。
クリームチーズなど合いそうですね。
クルミのコクとフルーツたっぷりなので数日経ってもしっとりして美味しいです。
ライ麦パンが気にはなるけど食べたことないなあと思っている方、食べやすいのでお勧めです。

◎大麦全粒粉パン(右)
先月友人にお裾分けしてもらったこちらがとても美味しかったので、ハーフサイズを購入。
杏のような酸味のある香りは発酵によるもので、今日のは味噌っぽい感じもあります。
食べると酸味はほとんどなく、つぶつぶプチプチ食感。焼き芋のような甘みを感じます。
大麦全粒粉とスペルト小麦(古代小麦)の全粒粉を使い、ひまわりの種ややわらかいかぼちゃの種、雑穀の複雑な味わいに「これは何?こっちのつぶつぶは何?」とずっともぐもぐ確かめながら食べ進めてしまいます。
薄めにスライスしてハムやチーズを載せてオープンサンドにするのもいいですね。

◎クロワッサン
断面の細かい層が美しくてずっと見ていられます。
北海道産小麦と北海道産よつば発酵バターを使用。
軽くリベイク。細かくサクサクハラリとほどけていき、内層もふわっとエアリー。
甘さが少しあるほうが好みなのですが、甘さ少なめでも美味しくてまた食べたい!と思える美味しさでした。

「ブーランジュリー  ラ・セゾン」さんは、参宮橋店が今年6月に17周年を迎え、初台店も今年2月に10周年を迎えられた地元に愛されるお店です。
特に参宮橋店は朝6時半から営業!7時までの30分間に15人ほどの常連のお客様が買いに訪れるそうです。
オーナーシェフの西條 友起(にしじょう ゆうき)さんは、
「朝、焼き立てのパンを朝食に食べてほしい!」との想いで早朝からお店を開けています。
最近は10時や12時オープンのお店も多いので、こういうお店があると早起きのパン好きである私には嬉しいです。

ご実家が新潟でパン屋を営んでいらっしゃいましたが、跡は継がず、大学卒業後は税理士の道に進まれたものの、座って仕事するのが性に合わなかったそうで、小さい時から身近だったパンの世界に足を踏み入れたのだそう。
「浅野屋」で17年、様々な研修や勉強会にも参加し、現在もその当時の製法を踏襲しつつオリジナリティあるパン作りを目指している西條シェフは、「パンは日常手にするものであり、買いやすいものであるべき。お店に来てくださるお客様の要望を聞きつつ地域密着でお店を続けていきたい」と話してくださいました。

また、パンそのものの見た目はバゲット、食パン、と変化させにくいけれど、そこに旬《saisonセゾン》の食材を使うことで季節感や味わいの面白さを感じてもらえたらと「ブーランジュリー ラ・セゾン」という店名になさったそう。

食パンも5種類前後、自家製天然酵母で作るカンパーニュなど、“非日常”ではなく“日常”に寄りそうパンが朝早くから並ぶお店の近くに私も住みたいなあと思いながら、バゲットを抱えて帰りの電車に乗り込みました。
参宮橋からは代々木八幡や代々木上原にも歩いて移動できるので、小田急沿線のパン屋巡りのスタートに店内で美味しいパンを朝食に頂いてから動き始めるのもいいですよ。

 

SHOP INFORMATION
【店名】 BOULANGERIE LA SAISON  ブーランジュリー ラ・セゾン
【住所】東京都渋谷区代々木4-6-4 エクセレント代々木1F
【電話番号】03-3320-3363
【営業時間】6:30~19:30
【定休日】火曜日

*営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。


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この記事を書いた人

岩田聡子

岩田聡子 さん

パン屋さんめぐりは人と人を繋ぐ。転勤族&専業主婦の私でも気づけばパンを通じて友達の輪が!!旅行好きな主人と地方のパン屋もめぐってます。