フィンランドの伝統パン“カレリアンピーラッカ”が買える!鎌倉「ライ麦ハウスベーカリー」


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【東京農大オープンカレッジ】で講師を務めている『パン食文化研究室』の青沼一彦氏と農大卒業生さんとのパン屋巡り3軒目は、「ライ麦ハウスベーカリー」。
こちらはフィンランド人のご主人と日本人の奥様が開いているフィンランドスタイルのパンを楽しめるお店です。
鎌倉駅東口から小町通りを鶴ヶ岡八幡宮方面に進み、コアンドルというフランス料理店の角を右折し、一つ目の細い路地を右折して少し進んだ鶴ヶ岡会館第3ビルの1階にあります。
若宮大路からは、三井住友銀行の角を左折し、キャラウェイという老舗のカレー店を越えた一つ目の路地を左折した道になります。

店内右手にはパンが並び、壁にはパンの説明やパンに合うジャムやパテも並びます。
※ライ麦や酸味のあるパンは苦手な方も多いですが、食べ方を知れば美味しく食べられるので、このように提案してもらえるのは嬉しいです。

日本のパン屋では見たことのない形のパンが目を引きます!ライ麦を使っているパンが多いので全体的に茶色いパンで、ライ麦好きな私はどれを買って帰ろうかなかなか決まらず。

リング型のパンはレイカレイバというライ麦100%のもの。なんでこの形なのか調べたら、パンを棒にさして屋根の下や軒下に吊るして保存していた名残だそうです。単に可愛い訳ではないのですね。

これも初めて見た“カレリアンピーラッカ”
元々はカレリア地方の郷土料理で、フィンランドの伝統食だそうです。牛乳・バター・塩で作るライスポリッジ(ミルク粥のようなもの)をライ麦生地で包んだパンです。

他にも聞いたこと見たことないパンがたくさんあるので、北欧フィンランドの空気を味わいに訪れてみてはいかがでしょう。

レジ前にはご夫婦のお子さんが書いたのでしょうね、ライ麦ハウスベーカリーは美味しいよ、とひらがなでお勧めしてくれています(*^-^*)
こういうあったかい雰囲気も大好きです。

レジ横にはガラス貼りの厨房が見えます。この日は店主さんは不在でパンを作る様子は見ることができませんでしたが、タイミングよければ作るところも見られます。現在、コロナの影響でイートインはやっていません。

自宅で味わったパンは3つ。

◉溶岩直焼きレイカレイパ
自家製ライ麦サワー種使用、小麦、卵、乳不使用のライ麦100%(ライ麦100%のパンはなかなか見かけないのであると試したくなるのです)。
食べ方を奥様にお聞きすると、8ブロックにカットした後、横から厚さ半分にスライスして食べるそうです。
※厚みのある状態で食べたらどうなのかなあと興味本位で齧ると、硬くて食べにくかったです(苦笑)。

スライスして食べてみると、酸味はあるけれどきつくないです(私が酸味に強いのかもしれませんが)。ライ麦みっちりで食べ応えあり!

カルピス無塩バターを塗るとチーズのような風味に感じたのは酸味があるからかな。ということはクリームチーズを塗ったりチーズ載せて食べたら美味しいですよね♪ハムやスモークサーモンも合いますね。
やっぱりライ麦がっつり感じるパン好きだなあ。

◉サーモンのピーラッカ
上述のカレリアンピーラッカをシェフがオリジナルアレンジしたパン。断面からはサーモンの香りがします。ライスポリッジを包むクレープのような薄いライ麦生地は甘みなくシンプルな味。このしっとりしたライスポリッジがとても美味しい!サーモンの旨みや脂がライスポリッジに染み渡っているんです。シンプルなピーラッカも食べてみたくなりました。やはり初めて見るものは食べてみるに限る!!

◉北欧シナモンロール
サイズは大きめ。カルダモンが爽やかに軽やかに香ります。スパイスが苦手な方もこちらのは控えめなので食べやすいと思います。
フィンランド最古のカフェ「エクベリ」のシナモンロールやフィンランドで修業した方のシナモンロールは生地がしっとりからねっとりに近いタイプでしたが、これはふわっと軽い生地。上に載せた砂糖の甘みがあってちょうどいいバランスの甘さ。
アメリカンな甘いアイシングのシナモンロールが苦手な方は北欧のものが食べやすいと思います。

初めて訪れましたが、なかなか他店では見かけないパンを堪能できるお店で、鎌倉に訪れた際は必ず寄ってしまうでしょう。


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この記事を書いた人

岩田聡子

岩田聡子 さん

パン屋さんめぐりは人と人を繋ぐ。転勤族&専業主婦の私でも気づけばパンを通じて友達の輪が!!旅行好きな主人と地方のパン屋もめぐってます。