「ブーランジェリー・パティスリー・トレトゥール・アダチ」待望の横浜への移転オープン!


3月17日(土)、伊豆湯ヶ島のひっそりとした場所にありながら行列の絶えない名店であった「ブーランジェリー・パティスリー・アダチ」さんが、横浜市営地下鉄「センター南」駅から徒歩5分の場所に移転オープンされました。
店名も「ブーランジェリー・パティスリー・トレトゥール・アダチ」へと変更。“トレトゥール”とは自家製惣菜のテイクアウトということで、シャルキュトリー(パテやテリーヌなど)販売が今回新たに加わり、パン・スイーツ・シャルキュトリーの三本柱になり、足立シェフの理想とする“フランスの中にあっても決してひけをとらない、本場の味を伝える、日本では他に見たこともないお店”となったのではないでしょうか。伊豆のお店でこのお話を聞いた時から横浜での開店を楽しみにしていたので本当に嬉しいです。

超人気店のアダチさん、伊豆までは買いに行けなかったけど横浜なら買いに行ける!と思われるお客様も多いだろうと思い、開店時間より1時間以上前にお店に着きましたが、すでに20人弱の並びが!開店直前には100人近くのお客様が並んでいました!!
しかし、行列を整理する方、入店方法を案内する方をきちんと配置されていたおかげで混乱もなく順番を待って入店することができました。

白を基調としたガラス張りのお店は、歩道を歩いているとお惣菜やサンドイッチが並んでいるのが見えるので、足を停めて覗き込むお客様もいらっしゃいました。こんなに美味しそうなのですもの、見ちゃいますよねえ。

そんな様子を眺めているうちに順番が回ってきて入店です。この日は店内混雑を避けるために5組ずつ店内へ。入口すぐ右手にシャルキュトリー部門、正面がパン部門、左手奥がサンドイッチ&パティスリー部門になっていて、右手から順番にそれぞれの部門毎にオーダーをしてレシートをもらい、そのレシートを次の部門の担当者に渡してオーダーをし、最終的にレジでまとめてお支払となります。きちんとアナウンスがあるので迷うことはないと思います。

シャルキュトリーのケースはすべて買いたいくらい魅惑的です。フォアグラのパテ、ウサギ肉のテリーヌ、鴨とオレンジのテリーヌ、パテドカンパーニュ、鴨のリエット(おそらく鴨の頭のように形作っていますよね(笑))などなど。100gずつオーダーできるのであれこれ食べたい人には嬉しい心遣い。注文した商品はパンなどを選んでいる間にカットしてレジでまとめて袋詰めしてくださいます。

さて、お次は正面のパン部門へ。
ケース内にはしっかり厚みのあるパテを挟んだハンバーガーや、チーズがとろけて美味しそうなパン達。イートインがあったらこれらを買ってその場で食べただろうなあ。

そして、ハード系の茶色い面々♪

大きなフーガスが3種類、パンドセーグルの形も綺麗。目移りしっぱなしでなかなか決められないけれど、混雑緩和のためにも長く迷わないことにして今日は控えめにします。

クロワッサンの形も焼き色も素晴らしい。これは超絶美味しいマストな一品。パン部門での注文を終えて次へ進みます。

「最終コーナーを曲がって最後の直線、追い込みです!」と競馬実況のように言いたくなるほど、シャルキュトリー→パンと選んできて最後の部門でもりもりのサンドイッチ&宝石のように色とりどりのスイーツを前に追い込みで注文をしたくなります(笑)この目移りする中からどうやって選びましょう。悩みます(>_<)

ここは定番の“フレジエ”で味をみることにします。そういえばこの日はミルフィーユはなかったような。伊豆のお店で食べたミルフィーユ、とても美味しかったので次回きちんと見てみよう。

パリの有名店からシャルキュティエが新たに加わったことで自家製のハム類を使ったサンドイッチも多数ありどれも食べてみたいのですが、主人がチーズ嫌いなので選択肢は狭まり、結局前回購入して美味しく、人に薦めても美味しかったと言ってもらえた“鴨の生ハムと青りんご”に決定。
やっと一通り注文を終えレジでお会計。テンション上がりすぎて燃え尽きました(笑)

“クロワッサン”。まずはこの理想的な形と焼き色。そして断面の層の美しさ。美味しいパンは必ずと言っていいほど見た目に表れます。トースターで焦げないようにリベイクすると、バターの香りがほわーっ、齧るとサクッとして表面から順に層がハラハラとほどけていきます。端のカリッとした部分はバターがジュワ―っと口の中に広がり、思い出しながら文章を書いている今もよだれが溢れてきます。前回同様、最高に美味しいクロワッサンです。

初めて食べたとき、体が感動で震えて驚いた“パン オ フリュイ”。食べたことのないパンを買おうと思いながら、やはり買ってしまった。ドライフルーツやナッツ類がぎっしり。あれ?これはパンなのか?ドライフルーツ食べてるのか?とわからなくなるくらい贅沢なパンです。そして、驚いたことに価格が伊豆のときと10円しか変わっていません。都内一等地ではないけれど伊豆よりは土地も人件費もかかっているはずなのに、480円という価格で味わえることに、シェフの「美味しいパンを多くの人に食べてもらいたい」という想いを感じずにはいられません。果物の糖がたくさん出るため焼き色は濃いめになるそうです。端の方が香ばしいのはそのためなのですね。内側のジューシーな感じと外側のカリッとした対比が美味しく感じて、もうやめようと思っても食べ続けてしまうのですよね(笑

“ブリオッシュ ヴァンディエンヌ”。甥っ子達に食べてもらおうと軟らかめのパンも購入。30センチ近い長さがあり、切り分けてみんなで楽しめます。ブリオッシュはバターや卵、牛乳などをたっぷりと使ったリッチなパン。オレンジフラワーウォーターやラム酒の甘い香りが優しく広がり、お味も香り同様優しい甘さ。トーストすると外側がサックリしてまるでクッキーのよう。1枚でやめようと思ったけれどもうちょっとだけ食べたいとさらに1/2枚食べちゃいました。

“鴨の生ハムと青りんご”。鴨の生ハムは軽くスモークしてあるでしょうか、この香りとほのかに甘いパン生地、鴨の脂身のコクと具材として挟んであるクルミのカリッとした食感、そこに青りんごの甘酸っぱいシャキシャキが加わった絶妙なバランスのサンドイッチ。次回もきっと買ってしまうでしょう。

“フィユテ オ ジャンボン フロマージュ”。ショーケースで最初に目を引いたパイ生地の模様の綺麗さ。溶けだすチーズとベシャメルソースに自家製ももハムだなんて、美味しくないわけがない!リベイクするとパイ生地のバターの香りが際立ちサクサク、中身もとろーりとして「高カロリーなものは美味しい!」を実証しています。

“バゲット トラディッション”。一緒に行った「パンめぐ」めぐりストの大谷さんが、バゲット買い忘れた私に半分くださいました。ありがとうございます!!VIRON社の小麦粉使用、袋を開けた途端に小麦の香りがぶわーっと広がり、前回以上に粉の美味しさを感じました。クロワッサン同様、食べるべき一品です。

シャルキュトリーは“鴨とオレンジのテリーヌ”を購入。鴨にオレンジは定番の組み合わせ。肉感がしっかりしていて思ったよりあっさりです。鴨好きな人はぜひ!

焼き菓子も食べてみたくなり“フィナンシェ”。外側はカリッと香ばしく内側はしっとり。アーモンドプードルと焦がしバターがとてもリッチな味わい。シンプルながら使用している素材の良さをしっかりと感じるお菓子だと個人的に思っています。美味しい。

“ブラウニー”。こちらも外側はさっくり、内側はかなりしっとりしてチョコレートの存在感もあります。アダチさんの使っているクルミは大変美味しいということがクルミを使った商品を食べているとわかります。

“ババオラム”。ブリオッシュ生地をラム酒入りの甘いシロップに浸してあり、フォークを刺すとじゅわーっとシロップが染みだす。サバランのようにお酒を使ったケーキが大好きな人向き。ビストロなどで生クリーム添えて出されるものも美味しいので自宅でホイップした生クリームを添えてみても。

“フレジエ”。持ち帰るときに傾けてしまったようで綺麗な写真でないのが申し訳ないです。。。ショーケースの中でマジパンの鮮やかなピンク色が目を引きました。生地はスポンジではなくむっちりしたビスキュイジョコンド、どっしりとしたムースリーヌに甘酸っぱい苺が軽さを加える。ケーキは2種類とも本場の正統派、濃厚なタイプで美味しかった~。

移転オープンを心待ちにしていたので大量に買い過ぎ、記事にするのに情報量が多くなりすぎてしまいました(汗)。アダチさんの美味しさは、ぜひお店に足を運んで皆さんの舌で感動する味を体感していただきたいです。


パン屋さんのご紹介

ブラーンジェリー・パティスリー・トルトゥレール・アダチ
神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央22-15
電話番
045-298-4034
営業日
09:00~18:00、無休
HP
https://www.facebook.com/boulangeriepatisserieadachi/

おすすめパン

クロワッサン(290円)
鴨の生ハムと青りんご(580円)
バゲットトラディション(お裾分けしてもらったため価格不明)

一覧へ

この記事を書いた人

岩田聡子

岩田聡子 さん

パン屋さんめぐりは人と人を繋ぐ。転勤族&専業主婦の私でも気づけばパンを通じて友達の輪が!!旅行好きな主人と地方のパン屋もめぐってます。