リーン系がお勧め!実直な大人のパン屋さん「パン屋たね 」(金沢)〜Leeのパン旅〜

2017年07月25日

Leeのパン旅。
金沢の「パン屋 たね」に行ってきました。

6月のとある日曜日、金沢は晴天です。
こんな素敵な天気なら、金沢に住んでもいいなぁと思っていたら
お土産物屋のお兄さんが
「金沢では曇っていても明るければ晴れって言うんです。
それほど太陽の光は珍しいどんよりしたところです。特に冬は暗くって。」
とひとこと。
旅先の街の印象って、天気でがらりと変わるものですね。

そんな晴れの日に、金沢の中心地・片町からバスで15分ほど、
住宅街の中にあるパン屋さん「パン屋 たね」を目指します。

アクセスは中心地からであれば車かバスで。
31系統のバスに乗って「泉丘高校前バス停」で下車し、
住宅街の中を歩いて3分ほどで到着です。

一見するとパン屋さんには見えない店舗は、角地にスッと佇む様子がいいです。
白い壁とワインレッドの軒がフランスの片田舎のブーランジェを思わせます。

店内は4~5人ほどでいっぱいになるくらいの広さ。
平台に20種類ほどのパンが置かれているほか、
レジわきには冷蔵ショーケースにサンドイッチやチーズが並んでいました。

リーン系のパンが多いので、
チーズも一緒に合わせたらおいしそう。

パンのラインナップは、リーン系やシンプルなものがほとんど。

北海道産の小麦や、自家製酵母、無添加の材料にこだわっているので、総菜パンや菓子パンの類はあまりありません。

パンそのもので勝負してます、というのが飾らないディスプレイからも伝わってきます。

買ったパンにクリームチーズを挟んでくれると書いてあるので、そりゃ買うでしょう。ということで即決。

ほかにも
・ブルーベリーベーグル
・レザン
・リュスティック
・全粒粉食パン

を購入。

奥の作業場が見えて、食パンが焼きあがったところでした。

※抹茶を混ぜ込んだグリーンのキューブ型の抹茶黒豆が人気とのことなのですが、
行ったときにはもうありませんでした。残念。

味も抜群。

ベーグルはむぎゅっとしていて、噛むと味わいが広がります。
はさんだクリームチーズも主張しすぎず、まさにワインと合わせたい味。
ベーグルはちょっとなぁという男性にぜひ食べてもらいたい味でした。

レザンも、練りこんだアーモンドクリームは自家製なので
クリーム特有の甘ったるさが全然なくてひとつぺろっと食べてしまいました。
レーズンも小粒のしっかりとした果肉がおいしい。

リュスティックはしっかりとした噛み応えで、
塩味もちょうどいい。
リュスティックってシンプルな分、酵母や塩味が立つので
食べていると疲れるものが多いのですが、ベストバランスの味でした。

そして、特筆すべきは全粒粉の食パン!
旅行先での訪問だったので1/2斤購入して翌日自宅で食べたのですが、一日たってもおいしい!しっとりさと香りが落ちてません。

翌日もおいしい食パンを作るパン屋さんに全幅の信頼をおいてしまうので、たねさんも仲間入りです。(えらそう)

お会計時に職人気溢れる店内をじーっと見ていたら、店主さんが話しかけてくれたので、しばしおしゃべり。店内はカウンターも手作りしたこと、毎日パンを焼き続けること。etc

私は今回、金沢21世紀美術館での演奏会を聴きに金沢に来たのですが、
そのイベントのことも知っていらっしゃいました。
「パン屋になってから、そういうイベントごととか、すっかり行かなくなりましたよ。パン屋は毎日同じようにパンを焼き続けなくちゃいけないから。」
店主の藤田さんの語り口は、少しさみしそうでもありながら、
自分のパンと、パン職人であることへの誇りを感じました。

お店に入った時からまっすぐ目を合わせてくれて、会話のひとつひとつも、静かな意思とオーラがあるひと。素敵な店主さんでした。

だからこんなにおいしいパンができるんだな。

東京住まいにはなかなか行ける場所ではないですが、金沢に行ったら必ず行きたいお店がひとつ増えました。

※買ったパンは、近くのバラ園横の広場で食べるのもおすすめです。


パン屋さんのご紹介

パン屋 たね
石川県金沢市富樫1-7-8
電話番
076-226-0009
営業日
営業時間 9:00~19:00
定休日 毎週月曜、第3日曜
HP
http://www.ta-ne.com

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この記事を書いた人

Lee

Lee さん

飲食店などを経営する会社の広報をしています。ライフワークとして大好きなパンのことを発信しながら、「食」から広がる豊かな生活を伝えていけたらと活動中。最近は【発酵】に興味があります。INSTAGRAM→https://www.instagram.com/leerh/