パン食文化サロン「三麦三様」日本酒とパンのマリアージュのクラスに行ってきました!


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『パンと日本酒マリアージュ

413日に新たな学びの地として東京農大オープンカレッジが世田谷代田に開校。場所は、世田谷代田駅から徒歩2分ある緑が豊かなゆったりとした環境の中にあります。

「日々の暮らしをちょっと豊かにし、人々が気軽に集える地域のコミュニティハブ」をコンセプトにした複合施設です。

1階は、東京農業大学のアンテナショップ「農大ショップ」があり、東京農大オリジナルグッズや、卒業生の酒蔵でつくられた日本酒や味噌が販売されます。

今回はその東京農大オープンカレッジで開催される講義に参加しました。

内容は3部構成。

Aクラス

パンと日本酒のマリアージュ

 

Bクラス

パンとチーズのマリアージュ

 

Cクラス

パンとコンフィチュール

 

今回は初回に開催されたAクラス「パンと日本酒のマリアージュ」にネットから申し込みました。

 

まず最初に麦踏み塾 塾長青沼一彦さんからのご挨拶。

前半は?

東京農業大学板垣啓四郎教授からのお話。

パンの歴史から、発酵食品、パンの年間の生産量などなど、大学の講義みたいでしたけどメモを皆さま取りながら真剣な様子。

興味深いところでは、稲作文化圏と小麦文化圏では思考と行動の様式に違いがある点。

 

*稲作文化圏ー集団主義的、相互依存的。

水がある地域なので米・味噌・酒・野菜・魚を食す。

 

*小麦文化圏ー個人主義的、分析的思考。乾燥・樹木地域ゆえ、肉・果物・ワイン等・ミルク・ヨーグルト。

改めて認識すると、農作物と民族性まで結びついていくんですね。

 

④パンの消費は?

関西地方に集中してるのも興味深いところ

1位 京都府

2位 兵庫県

3位 岡山県

4位 大阪府

5位 滋賀県

都市別だと神戸が全国一。神戸っ子の私としては嬉しい!

 

⑤男性と女性の好みは?

*男性が好きなパン

食パン

カレーパン

あんぱん

クロワッサン

フランスパン

 

*女性

クロワッサン

フランスパン

食パン

デニッシュ

くるみパン

なんか納得のする結果ですね。

 

最近のパンブームでてっきりパンの消費は右上がりだと思っていましたが、現在パンの生産量と消費はほぼ頭打ち。これからパンはどう動くのかも興味深い話。

 

次に本杉正和シェフからの小麦のお話。

シェフは、伊勢原でムールアラムールのシェフをする傍ら奥様もパンを焼かれてます。さらに、製粉工場ミルパワージャパンで挽くというパンと小麦粉の両方に精通した創麦師でもあります。

今回の本杉シェフが焼いたバゲット三麦三様は?

三種類の特徴ある小麦粉を使い同じ製法で焼きました。

「チクゴイズミ」薄力粉
「きたほなみ」中力粉
「ゆめかおり」強力粉

蔵元林本店からも3種類の日本酒が用意され、パンと日本酒のマリアージュを楽しんでいきます。

 

断面の色、食感、食べた後の余韻を感じながらどの日本酒との相性を探っていきます。
ゆめかおりは今売り出し中の小麦、濃い色はふすまの部分がいっぱい入ってるからですネ。
醤油っ香ばしい香りがほんのりと漂います。
味わいの濃い向かって右側の黄色おびたウイスキーの樽に入れた日本酒(金時)にぴったり。
私が好きなのは真ん中、小麦粉の味わいがしっかりと味わえるきたほなみ。

奥が深すぎ~この時ばかりはお酒に強くなりたかったです。

3種類の日本酒

百十郎 大辛口純米酒  赤面

百十郎  純米吟醸 日和 

金時  樽熟成酒

用意されたシートにしっかりと味わいの違いや日本酒と合うバゲットを記入していかないといけないので、日本酒を味わいながら真剣です。

特に私はお酒が好きですが、弱いので最初は香りを嗅ぎながら、少しづつ飲みながらバゲットに合わせていきました。

 

日本酒は岐阜県各務原市の蔵元林本店、5代目として社長に就任した林里榮子さんから詳しく説明。

日本酒の役割とは、「食」を通じて人と人とを繋ぎ、「人々のコミニュケーションを支える」こと。

 

今回本杉シェフは数多くの酒粕を試したそうですが、シェフ自身が焼くパンに合うことと、林里榮子さんの取り組みに賛同したことから、こちらの酒粕を使い酵母をおこすことになったそうです。

 

ちなみにシェフは、(百十郎 大辛口純米酒  赤面 )をパンをつまみに毎晩晩酌されているそうです。

私はてっきりワインかと思ってました。

酒に合わせた『お楽しみプレート』はお酒に合うパンが勢揃い。

監修は伊藤勇作シェフ

(ボンデケージュファクトリー グリット)

焼成は宮下純一シェフ(麦焼処 麦踏)

 

写真中央にある3種類のパンはサワーチェリー、レーズン、あんずで、百十郎の酒粕の酒種で本杉シェフが試作を重ねて焼きました。

 

そして、今回クリームチーズと奈良漬のコンビが日本酒にあうとはこれまた新発見でした。

 

本杉さんの一言〜

日本酒とパンのペアリングが浸透することにより日本の農業が潤って欲しいと

さらに海外でも和食日本酒からさらにパン日本酒もありかと。

 

7月にも引き続き講座があります。

素晴らしい企画ありがとうございました。

 

東京農大オープンカレッジ

住所

〒156-8502 東京都世田谷区桜丘 1-1-1

TEL03-5477-2562

 

 

 

 

 

 

 


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この記事を書いた人

大谷 りえ子

大谷 りえ子 さん

ハードパン愛好家。おいしいパンと魅力ある作り手との出会いを求めてパンのある場所どこへでも。訪れたパン屋は国内外で1500軒。シェフの熱意がこもった美しいバゲットやカンパーニュが好きです。国産小麦に興味あり。パン屋さんを巡る旅メディア『パンめぐ』めぐリスト、TV出演も。 https://peraichi.com/landing_pages/view/otanirieko

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