パンにビール?!パンめぐりストが体験 ・パンとの相性にみるチルドビールの可能性

2017年09月29日

従来のビールといえば、生ビールや瓶、缶のビール。
冷やしたビールを一気に流し込んだときの
のどごしがおいしさの良し悪しを左右している。
そして、一緒に食べるのは、餃子や揚げ物。
これが長年のビールの定番だった。

しかし、ここ数年のクラフトビールブームで、
ビールの味や香り、色も多様化が進んでいる。

そのなかでも、独自の価値を提供しているのが、
三菱食品が発売するビール『J-CRAFT』(ジェイ-クラフト)。
『J-CRAFT』は、ビールの個性を引き出すため、
出荷から店頭に並ぶまで、10℃以下で温度管理されている。
そして、三菱食品ではこの温度管理するビールをチルドビールと名づけて、
新しいビールの選択基準を提供しているという。
チルドビールと一般的なビールの違いは、酵母を除去せず、熱処理もしない。
酵母があるから、香りや味の個性がはっきりする。
ただし、酵母は温度や温度変化にデリケートで変質してしまうため、
配送中や店頭でも一定の温度管理が必要になる。

そこで、『パンめぐ』編集部では、
パンめぐリストの協力を得て、『J-CRAFT』の実力を検証。
パンめぐリストには、ビールに合いそうなお気に入りのパンを持ってきてもらい、
『J-CRAFT』との相性も見てもらった。

今回参加してくれたのは、6人のパンめぐリスト。
※.左手前から、オオタカさん、大谷さん、ユキさん、
右手前から岡田さん、岩田さん、中田さん

皆さん、パンを切りながら、J-CRAFTに興味津々の様子。

テーブルには持ち寄った美味しそうなパンが並ぶ。
どんなおすすめのペアリングがでてくるか楽しみだ。

パンめぐりすとの大谷さん。

私のおすすめは、「ベッカライ ビオブロートのロジィーネンブロートと『J-CRAFT 香爽のフルーティホワイト』(醸造:DHCビール)」

パンめぐりすとの大谷さんは、『パンめぐ』のなかでも、記事の投稿数No1。
たくさんのパンとお店、作り方まで紹介してくれている。
そんな大谷さんは「このビールは、私のようにあまりお酒が強くない方でもフルーティーな香りが飲みやすい」という。
「ロジィーネンはレーズンの意味で、フォルコーンブロートの生地にオーガニックくるみとオーガニックレーズンをたっぷり混ぜ込んだ食事パン。フルーティーな香りのビールには、ちょっと個性あるスパイシーなパンと相性がよい。また、お酒の強い方は『J-CRAFT 芳醇のペールエール』(醸造:ベアードブルーイング)のようにしっかりとした味わいで、塩味効いたプレッツェルなどと合わせるのがおすすめ」

パンめぐりすとの岡田さん。
岡田さんは、気になるパンがあれば、沖縄までも行くという筋金入りの愛好家だ。

そんな岡田さんがおすすめなのは、「TYハーバーにあるパン屋ブレッドワークス天王洲店のゴルゴンゾーラ・スティックと『J-CRAFT 豊香のルビーエール』(醸造:黄桜)」。ブレッドワークス天王洲店は、ブルワリーがつくるパン屋。
岡田さんは、「ここのお店のパンには、ビールの酵母を使ったパンもあるなどパンとビールはすごく似ている。酵母を扱うし、作り手のこだわり、思いが込められている。そんなことも考えると、『J-CRAFT 豊香のルビーエール』はのどごしで飲んでしまうのはもったいない。ビールのまろやかな味わいと、後味にゴルゴンゾーラが残るパンとの組み合わせは、お互いを邪魔せずに引き立ててくれる」

パンめぐりすとの岩田さん。岩田さんは、転勤族&専業主婦だがパンを通じて友達の輪ができたという。

そんな岩田さんがおすすめなのは、「シニフィアンシニフィエのピカンと『J-CRAFT 日向夏の風』(醸造:宮崎ひでじビール)」
「ピカンは3種類の胡椒が入ったふんわりもっちりとした食感のパン。フルーティーなビールと胡椒のパンが合いそうと思い選んでみたが、予想どおりぴったりだった。日向夏の柑橘の香りと胡椒のさわやかさがとても合う。さらに、ふんわりもっちりした生地がさわやかなビールと相性が良い。私は普段あまりお酒を飲まないが、このビールはとても美味しく楽しめたので、普段あまりお酒を飲まない方にもおすすめしたい」

パンめぐりすとのユキさん。
ユキさんは、パンを愛し、パン屋さんに憧れて、パンシェルジュの資格を取得。酵母フェチでもあり、訪れたパン屋さんで酵母トークをすることを趣味としている。

そんなユキさんがおすすめなのは、「ナガノベーカリーのチーズバーガーと『J-CRAFT 優爽のヴァイツェン』(醸造:宮下酒造)」
「私は、ビールとハンバーガーを一緒に食べるのが好きなのだが、このビールは濃い味のパンを引き立ててくれる。私はもともとお酒も好きで、自宅でひとりで飲むのはクラフトビール。この組み合わせはパーティーなどでみんなで楽しく飲むときにもよさそう」

パンめぐりストのオオタカさんは、365日パンを欠かすことのないパン好き。パン屋さん巡りと、美味しく、ワクワクするパンの食べ方を追求しパンのある生活を日々楽しんでいる。

そんなオオタカさんがおすすめなのは、「ベッカライ ビオブロートのロジィーネンブロートと『J-CRAFT 豊香のルビーエール』(醸造:黄桜)」。
「カラメル麦芽のコクのあるビールに、レーズンパンのかおりが良く合い、お互いの味を引き立ている。今回6種類のJ-CRAFTと飲んでみて、いろいろなパンとのペアリングが楽しめそうと感じた。例えば、スパイスのペアリングや産地のペアリングも面白いと思う」

パンめぐりすとの中田さん。
中田さんは、吉祥寺で開催されるパンのイベント「パンイチ!」を主宰、中田ベーカリー店の店主もしている。

そんな中田さんがおすすめなのは、「ドイツパンの老舗ベッカライ リンデのキュンメルロゲンブロードと『J-CRAFT 豊香のルビーエール』(醸造:黄桜)」
「ビール自体の香りがとてもすき。鼻にぬける感じがウイスキーのようなビール。このビールには、キャラウェイシードと呼ばれるスパイスの酸味がとても合う。さらにレバーパテをつけて食べても美味しい」

パン好きなら、朝だけでなく、夜ごはんにもパンという人はたくさんいるだろう。
そんなパンのお供は、コーヒーや紅茶だけでなく、
チルドビールでもいいのではないのだろうか?

取材・撮影:パンめぐ編集部


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panmegu

panmegu さん

パン屋さんを巡る旅メディア パンめぐ

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